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そらち★ヤマの記憶だより

あなたの知らない空知の情報をお届けします!

石炭博物館4/28OPEN!(その4)

2018/05/13 [Sun]18:00
category: 石炭博物館
りじちょーの吉岡です。

シリーズでお送りしてきた夕張市石炭博物館の展示・館内のご案内、いよいよ「模擬(もぎ)坑道」まで来ました。
私は北炭の僚山・幌内鉱出身なので、昔から「模擬坑道」という言葉に馴染んで当たり前のように思っていましたが…
模擬という言葉からは、模擬店とか模擬試験という言葉が連想されてしまうのか…
この「模擬」が、「本物ではない」「イミテーション」と取られかねないとのご意見が結構ありますので、ここでしっかりご説明しておきたいと思います。
この「模擬坑道」は、バリバリの本物の坑道で、地下では実際の石炭層に触ることができます。

上屋構造物が錯綜していてチョッと雰囲気が損なわれていますが、良く見ると風格ある佇まい。
坑口を入りチョッと下ると、すぐにレンガ巻がお出迎えです。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_160s20180420石炭博物館五島健太郎撮影_165s

まずは、炭層の上部に掘られた「冠(かんむり)坑道」またの名を「上添(うわぞえ)坑道」。資材運搬と排気を担います。
この後に通る炭層下部の「ゲート坑道」とセットになって、石炭層の中をグリグリと掘り進んだものです。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_174s

ちなみに、これはドイツ・ルール鉱工業地帯にある、同じような模擬坑道。こちらは、1800年代後半の炭鉱を再現したもので、夕張に比べて小っちゃくて狭いです。  →Zeche Nachtigall
20050400Ruhr.jpg

世界的に見ても、このような炭層内部を一般公開している例は極めて限られており、その規模や内容でも世界トップクラスの模擬坑道です。

上の「冠坑道」と下の「ゲート坑道」との間を結んだ坑道が、石炭を掘り出す「採炭切羽(きりは)」です。
炭層の傾斜(約20°)と同じ傾斜がついた坑道で、ドラムカッターによって炭層が切削され、コンベアーによって石炭がゲート坑道へと運ばれて行きます。美しく光る厚い炭層を見ることができます。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_193s
天盤を支えるための枠柱(自走枠)も炭層傾斜20°に傾いて並べられており、その横の階段をゲート坑道に向かって降りて行きます。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_192s

下のゲート坑道に降りたら、右へ行かず、左の坑道先端に行ってみましょう。
坑道掘進を再現した展示では、実際の石炭層に触れることができます。地中にある石炭層を、この手で触ることができるなんて、めったにない機会です。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_215s

石炭運搬と入気を担うゲート坑道。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_220s

ここから出口にかけては、模擬坑道の補修を行ってくれた釧路コールマインの現役炭鉱マンの技を随所に見ることができます。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_222s20180420石炭博物館五島健太郎撮影_250s

ゲート坑道から地上へ出る斜坑の接続部には、坑内湧水を溜めて地上へ排出するための「ポンプ座」があります。
もともと、北炭夕張鉱は水の多いヤマでしたが、夕張新鉱が閉山前夜に坑道上部の残炭を露天掘りしてしまったため、ますます湧水が増してしまいました。今では、年間800万円の電気代をかけて水をポンプアップしています。わずか半日でもポンプが止まると、模擬坑道は水没してしまうのです。全経費の1/3が電気代に消えてゆくという、極めて特殊な博物館の運営には、皆さま方のご支援が不可欠です。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_240s

ポンプ座から一気に上り階段。ここを登り切らないと、無事、出坑はできません!最後の頑張りどころです。
20180420石炭博物館五島健太郎撮影_253s


これまで、全長約500mにわたる展示経路の全体像を、駆け足でご紹介してきました。
足早に見ても60分、チョッとじっくり見ると90分はかかります。どうか、お時間に余裕を持ってお越し下さい。
開館10:00〜閉館17:00(10月は16:00)、最終入場は閉館30分前。毎週火曜日が休館日です(お盆期間中は開館)。

オープンから約二週間で、まだまだ右往左往しながら運営しています。
至らないことも多々あるかと思いますが、日々改善し充実させる所存ですので、ご支援のほどお願い申し上げます。

りじちょー&かんちょーの吉岡でした。
ご来館を心からお待ち申し上げております。
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